鈴木雅之おすすめの曲ランキングTOP10
大人のラブソングを歌いこなせる随一のアーティストだと実感しています。ラブソングの中でも、カッコつけすぎているのではなく、情けなさすぎるのでもなく、時に愚かで、ときに危なく、どんなシチュエーションであってもオブラートに包んてお洒落に仕立ててしまえる力量に圧倒されます。最新のアニメ曲も、見事です。良い意味で変わらないアーティストであり、それゆえにアンチエイジングの究極の姿ではないでしょうか。いつも現役で、いつもカッコいいアーティストです。
第10位.鈴木雅之「別れの街」
鈴木雅之「別れの街」がおすすめの理由
小田和正のプロデュースがキラリと光っている作品です。小田和正の描く男性像は、やや弱弱しくもあり、しかし精神的な強さも秘めているのだと、あらためて魅力を感じることができます。ボーカリストに徹している鈴木雅之の歌声が、物語を浮かびあがらせてくれるので、短編小説を読んでいるみたいに音楽を聴くことができてしまうのです。この歌が持っているドラマ性を、演出過多にせず、誠実に歌い上げている素敵な曲です。メロディーの抑揚を意識的に小さくして、派手に泣かせようとしない技術も垣間見えてきます。音楽だからと言って、無理矢理に感情に訴えようとするのではなく、抑制を利かせつつもテーマを心に届けようとする姿勢が反映されていて、じわじわと共感していきます。
第9位.鈴木雅之「たとえ君がどこにいようと」
鈴木雅之「たとえ君がどこにいようと」がおすすめの理由
歌詞だけを読んだならば女々しい印象になってしまったかもしれないのに、ストイックささえ感じる鈴木雅之の歌声でりりしい男性像が浮かんでくるから不思議です。内面的な強さも大切ですが、きちんと外見にもあらわれるくらいの誇り高い生き方が大切なのではないかと実感させてくれる楽曲です。90年代の日本は、カラオケ文化が盛大に花開いて、クオリティの高いヒット曲が多く誕生していますが、大人の風味を損ねずにラブソングを出し続けていた鈴木雅之の徹底したプロ意識には脱帽です。プロ意識が光るからこその、大人の歌です。ドラマで印象深いシーンに、さりげなくイントロが流れてくると、気持ちが盛り上がったのを思い出します。
第8位.鈴木雅之「ロンリー・チャップリン」
鈴木雅之「ロンリー・チャップリン」がおすすめの理由
鈴木雅之と、実姉である鈴木聖美がデュエットするナンバーです。ラッツ&スター時代の楽曲なのですが、成熟した大人になってからも素晴らしい楽曲であり続けています。自分よりも年上の世代と共感できる歌としても貴重な作品です。ミディアムテンポの音楽が、ここまでズシリとした手ごたえで胸に迫ってくるとは、第一印象の時には感じられませんでした。時代を超えて、何度も耳にする機会が増えてくるほどに、味わい深さに気づくことができました。日本のデュエットソングで、大人ならではのお洒落さとチョイ悪さがブレンドされている素敵な歌です。
第7位.鈴木雅之「夢で逢えたら」
鈴木雅之「夢で逢えたら」がおすすめの理由
ラッツ&スターとしての録音が素晴らしいのですがソロとしての歌い上げ方も素敵です。大瀧詠一の音楽センスと鈴木雅之のボーカルセンスがダイナミックに融合しているのですが、理屈抜きに美しい楽曲です。女性アイドルが歌うのにふさわしい作品でしたが、鈴木雅之が大人のラブソングに生まれ変わらせたと言っても良いでしょう。鈴木雅之は音楽を現代風に、さらに大人の味わいに仕立ててくれる素晴らしいボーカリストなのだと、あらためて実感させてくれた曲です。永遠に青春の輝きを放つ楽曲と、しっかりと世界観を伝えてくれる歌唱が、しんみりと聴かせてくれます。
第6位.鈴木雅之「め組のひと」
鈴木雅之「め組のひと」がおすすめの理由
シャネルズが名前を変えてラッツ&スターとなり、再スタートしたときの大ヒット曲です。解散することなくソロ活動に入り、大人のラブソングの帝王となった鈴木雅之が、あらためてグループ自体の歌を取り上げて歌うと、かつてのイケイケな若者が素敵に年を重ねてチョイ悪オヤジになってことの驚きと憧れが反映されています。井上大輔の卓越した音楽の才能が発揮されている楽曲なので、時代を超えて色あせることなく聴くことができます。曲の素晴らしさを最大限に引き出しているのは、まぎれもなく鈴木雅之の歌声です。天才的ですが、努力の結晶という雰囲気も備えており、これからも歌って欲しい歌ですし、聴き続けていきたい歌です。
第5位.鈴木雅之「ガラス越しに消えた夏」
鈴木雅之「ガラス越しに消えた夏」がおすすめの理由
大澤誉志幸がプロデュースした作品であり、鈴木雅之のソロデビュー曲としても知られています。当時は画期的すぎるくらいに斬新なアレンジでした。大人のラブソングを目指すと公言していた鈴木雅之が、見事に大人の愛を歌い上げた楽曲です。夏をテーマにしていますが、雰囲気は冬の寒ささえ感じる強烈な世界観です。パーカッションの繊細なリズムと、細かい音符で絡み合うような、それでいて明確に美しいメロディーが素晴らしいの一言に尽きます。数分間が、あっという間に感じせられてしまい、もっと聴いていたいと思わせる作品です。バラードですが、大澤誉志幸ならではのファンクっぽさが秘められていますので、ブラックな仕上がりでソウルフルです。
第4位.鈴木雅之「違う、そうじゃない。」
鈴木雅之「違う、そうじゃない。」がおすすめの理由
どこかコミカルな雰囲気さえ持っている楽曲なのに、大人のラブソングの世界観を壊すどころか徹底してお洒落でハイセンスに仕上げています。鈴木雅之の懐の深さと表現力の豊かさを実感できる作品です。ノリの良い楽曲なのですが、跳ね過ぎないボーカルが全体の雰囲気を凛々しく引き締めています。大人になっても笑いは大切ですよね、そんなコミカルさを持ちながらも、けれども大人の美学は崩さないからねと言わんばかりのプライドを感じることができます。悪ふざけしたくなるときに、けれども大人ならではの痩せ我慢をしている時期に聴くと、とても胸にしみてしまいます。
第3位.鈴木雅之「もう涙はいらない」
鈴木雅之「もう涙はいらない」がおすすめの理由
鈴木雅之のミディアムポップスに対する最適解を示されたナンバーです。歌詞の素晴らしさも秀逸です。鈴木雅之の歌声が、これほどまでに胸に浸みこんでくるのかと思いました。いまでも懐かしくて涙が出そうになるときがあります。連続してクオリティの高い楽曲をリリースし続けた鈴木雅之が、まさな頂点と呼ぶにふさわしい歌声で披露してくれます。日本の音楽シーンが成熟したことを如実に語っている作品にも仕上がっていますので、いまでも色あせないのです。バンドサウンドの要素もあるのですが、スタジオミュージシャンならではのプロの実力が凝縮されている演奏も必聴です。当時から現在に至るまで、見事なまでにイメージが損なわれずに、きらめいている歌です。
第2位.鈴木雅之「さよならいとしの Baby Blues」
鈴木雅之「さよならいとしの Baby Blues」がおすすめの理由
安藤秀樹の名曲です。吟遊詩人的な風流さが感じられる曲ですが、鈴木雅之はジャンルとスタイルを超越して、大人のラブソングに仕立て上げてしまいました。テレビで歌っている姿を見たときに、その傍らで安藤秀樹本人がピアノを弾いていたのが印象的です。優れたボーカリストが、楽曲のポテンシャルそのものを最大限にまで引き上げて高めてしまったという事例に遭遇し、静かに驚愕したのをつい昨日のことのように思い出すことができます。東京の臨海エリアをドライブするときに、この歌を連れて行くと自分がドラマの主人公になったような感じになります。これからもステージで歌い続けて欲しい歌です。
第1位.鈴木雅之「恋人」
鈴木雅之「恋人」がおすすめの理由
さまざまなアーティストが魅力的なサウンドと楽曲を提供してきた鈴木雅之の音楽が、「恋人」で最高潮に達しています。このクオリティは現代でも最高品質に感じています。いまなお新曲を発表し続けている鈴木雅之ですが、この歌のイメージが色濃く反映され続けている印象もあります。彼らしさが表現されるとともに、世間も彼らしさと音楽の素晴らしさを認めた作品と言えるのではないでしょうか。ボーカリストとしての表現は、作詞作曲を自分で行っているシンガーソングライターを凌駕することもできることを証明してくれた、奇跡の集大成と呼べる楽曲です。いま歌っている姿を見て、その歌を聴いていると、まるで新曲のように新鮮です。素晴らしすぎます。