RUSHおすすめの曲ランキングTOP10

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RUSHおすすめの曲ランキングTOP10

ゲディリー(ベース・ボーカル)、アレックスライフソン(ギター)、ニールピアート(ドラム)からなるカナダ出身の3人組ロックバンド。イエスやレッドツェッペリンに大きな影響を受け、北米プログレッシブロックグループの先駆者として、後世のバンドに多大な影響を与えた。1974年、アルバム「閃光のラッシュ」でデビュー時は荒々しいハードロック色の強いサウンドが持ち味だったが、ニールが加わった2ndアルバム「夜間飛行」からは組曲形式の複雑な構成も演奏、4th「2112」で一気に開花し世界的バンドへと成長した。以降は時代の変化に応じてサウンドも変化し、常に進化をし続けるバンドとしてファンに支持されてきた。1982年の「Signals」からは全面的にシンセサイザーを取り入れ、ベースのゲディが一人三役をこなすマルチぶりを披露。ライブでの再現は難しいのではと思われたが、ライブは常に3人でプレイする。これこそが彼らの最大の武器であり多くのファンに支持され続ける理由だ。2018年、ゲディがインタビューにおいてニールの引退を表明。解散の二文字は言っていないものの、「僕たちはまだ仲間だし、いろいろと話すけど、僕たちの時代は終わった」と発言したことから、事実上解散となっている。

 

 

第10位.RUSH「2112」

RUSH「2112」がおすすめの理由

3枚目のアルバムまでヒットに恵まれず、バンド存続の危機に直面していた彼らだが、徹底して自分達のスタイルを崩すことなく制作に取り組んだ意欲作。20分を超える超大作で、この作品にかける意気込みも並大抵のものでないものをうかがわせる。レコード会社からは「芸術家気取りか!」と半ば飽きられていたそうだが、結果は大ヒット。信念を貫いた彼らの勝利だった。この頃はまだシンセサイザーを使用しておらず、ヘビーなギターリフがサウンドの要となっている。ゲディのボーカルも天まで届くような強烈なハイトーンで、歌い出しから聴くものを圧倒する。組曲形式のため曲調が目まぐるしく変わり、最後のグランドフィナーレでバンドのボルテージが最高潮に達したところで終わる。凄まじいほどの音の洪水が押し寄せる大作である。

 

 

第9位.RUSH「Cygnus X-1 Book II: Hemispheres」

RUSH「Cygnus X-1 Book II: Hemispheres」がおすすめの理由

6作目のスタジオアルバム「Hemispheres」収録。前作の収録曲「Cygnus X-1 」の続編にして、彼らにとって最後の長編大作となった。18分に及ぶ壮大な神々の戦いを描いたストーリー、前面に押し出すだけでなく広がりと空間を描き、曲全体を包み込むようなアレックスのギター、グイグイと引っ張るゲディの動き回るベース、ハイハットを巧みに刻みバンドの演奏をシャープに引き締めるニールのドラム。そして超絶なベースを弾きながら独特のハイトーンボイスでシャウトするゲディのボーカルが響く。息つく暇もないほどの緊張感を保ちながら演奏が繰り広げられ、18分という長さを全く感じさせない、渾身の作品だ。

 

 

第8位.RUSH「The Spirit of Radio」

RUSH「The Spirit of Radio」がおすすめの理由

7作目のスタジオアルバム「Permanent Waves」収録。大作主義を封印、ラジオでのローテーションを狙い、アルバムではおよそ五分の尺を3分に編集しシングルリリースされた。前作までのような尺の長いリフはキャッチーでコンパクトなリフに変わり、ストレートに受け入れられるサウンドになったが、イントロの複雑なフィルインや間奏部の7/8変拍子など、RUSHならではのアレンジはところどころに残したまま、80年代という産業主義時代に適応する事に成功している。その変化に対応出来なかったELPが解散に追いやられ、その後再結成されるものの一度解散してしまったイエスやピンクフロイドなどの大物プログレグループのことを考えると、その時代の変化がいかに大きく、その変化についていくのがどれだけの苦悩があったか、想像に難くない。そんな時代を乗り越えた彼らの記念碑的な一曲である。

 

 

第7位.RUSH「Natural Science」

RUSH「Natural Science」がおすすめの理由

7作目のスタジオアルバム「Permanent Waves」収録のラストを飾る、9分に及ぶ力作。アレックスのアコースティックギターから静かに始まり、テーマに沿って徐々に曲を盛り上げていく。中間部のギターとベースの凄まじいユニゾンは特に圧倒的だ。ゲディはこの高速フレーズを弾きながら歌うという神業をやってのけ、聴くものを圧倒する。そして最後のバースでは終わることのない波を表現しているのだろうか、弾け飛ぶような軽快なリズムでドラマチックに曲が展開されていく。そして最後は曲のテーマである永遠の波の音が挿入され、静かにフェードアウトし幕を閉じる。

 

 

第6位.RUSH「Red Barchetta」

RUSH「Red Barchetta」がおすすめの理由

RUSH史上最大のヒットとなった8作目のスタジオアルバム「Moving Pictures」。本国カナダでのアルバムチャートでは1位、アメリカ、イギリスでも最高位3位にまで上り詰め、ビルボードの81年年間アルバムチャート18位にランクインし不動の人気を決定づけた。基本的には前作の流れを受けているが、本作ではサウンド、テクニックをさらに進化させ、音に厚みと彩りを増したような印象だ。その中の2曲めに収録されたこの曲はシングルカットされてもおかしくないほどキャッチーで親しみやすいメロディに満ちていながら、間奏部の彼ららしい変拍子と転調で独自の曲構成を作り上げている。中期の名曲の一つだ。

 

 

第5位.RUSH「Digital Man」

RUSH「Digital Man」がおすすめの理由

9作目のオリジナルアルバム「シグナルズ」に収録。独特のリズムとグルーブで展開される、これまで聴いたことのない唯一無二のフレーズ。イントロを聴いただけで耳を奪われてしまうクールなリフが心地よい。フェアウェル トゥ キングスより導入されたシンセサイザーを大々的に取り入れられ、サウンドが大きく変化。特にアレックスのギターはパーマネントウェイブズから曲全体を包むような空間を響かせるようになったサウンドをさらに進化させ、より奥行きの深い残響音を鳴らすようになった。もはやそこには木材の鳴りは存在せず、むしろ金属的でひんやりとした冷たい感じの音だ。ドラムとベースの手数が多い分、ギターの出音を抑え響きを重視した音にすることで全体のバランスを取っているのだ。

 

 

第4位.RUSH「The Big Money」

RUSH「The Big Money」がおすすめの理由

1985年発売の11作目オリジナルアルバム「Power Windows」収録、先行シングルとしてもリリースされた。前作の「Glace Under Pressureで取り入れられたシーケンサーをさらに大幅導入、音の厚みやバリエーション豊富な音色はもはやデビュー当時の彼らとは別物だ。またドラムも前作に引き続きシンセドラムを大いに取り入れ、バラエティ豊かなドラミングを繰り広げている。ゲディのベースはペンタトニック主体だが動き回るベースで曲の骨子を作り上げ、アレックスのギターが宙を舞う。完成度が非常に高い楽曲。

 

 

第3位.RUSH「Time Stand Still」

RUSH「Time Stand Still」がおすすめの理由

1987年、12作目のオリジナルアルバム「Hold Your Fire」収録。シーケンサーを大々的に取り入れた前作に引き続き、本作も音のバラエティに富んだ楽曲が数多く収録されている。ティルチューズデーのエイミー・マンをコーラスに迎えレコーディングされたこの曲は、ゲディ以外の声を初めてRUSHに取り入れた唯一の曲という記念碑的な曲。非常にポップでキャッチーな仕上がりで、アレックスは終始クリアトーンで弾き、曲全体の雰囲気をギターで表現している。時の流れの刹那を歌ったこのニールの歌詞にも大きく変化が見られ、これまでにないような心情が歌詞に現れるようになった。

 

 

第2位.RUSH「Animate」

RUSH「Animate」がおすすめの理由

ヘビーなドラムのフィルインから始まる、93年発表のアルバム「Counter Parts」のオープニングを飾る曲。80年代のポップな音から一転、生音に重点を置いたドラム、荒々しく重く歪んだギターに、ウォルからフェンダーに持ち変え、オーバードライブがかったゲディのベース。デビューから20周年に差し掛かったこの時期にギター、ベース、ドラムの基本構成に重きを置いた原点に戻り、90年代の方向性を決定づけたセンセーショナルな一曲。古くからのファンは、かつてのRUSHが帰ってきたと大喜びしたのではないだろうか。

 

 

第1位.RUSH「One Little Victory」

RUSH「One Little Victory」がおすすめの理由

2002年、前作の「Test For Echo」から6年ぶりの新作、21世紀に突入後の第一弾アルバム「Vapor Trails」のオープニングを飾る曲。前作リリース後、ニールは娘と妻を失うという二つの悲劇に見舞われ、活動休止を余儀なくされた彼には長期のインターバルが必要だった。その悲劇を乗り越えた彼らのファーストトラックは、完全復活の狼煙を上げたかのようなヘビーなドラムで幕を開ける。立ち直れなくなるほどの悲しみ、孤独感、怒りを全てドラムに叩きつけるような重みのあるドラムだ。あまり感情を表に出さない彼らだが、その背景を知ってしまうと気持ちが前面に現れていると思わざるを得ない。アレックスのギターとゲディのベースも派手に歪ませたロックなリフを奏でているが、どこか哀愁を帯びているようにも感じる。