TM NETWORKおすすめの曲ランキングTOP10
当時まだ珍しかったシンセサイザーを駆使したサウンドがとても未来的でスタイリッシュに感じたため、とても好きでした。人生で初めてファンになったアーティストです。また、ダンサブルな曲が注目されがちですが、バラードにも隠れた名曲が多く、芸術性の幅広さが素晴らしいです。そんなTM NETWORKのおすすめの曲をランキング形式でご紹介します。ぜひ聴いてみてください。
第10位.TM NETWORK「Time Passed Me By(夜の芝生)」
アルバム「Self Control」収録。木根尚登作曲によるいわゆる「木根バラ」の名曲。幼馴染の少女が時の流れとともに成長し、変わっていく姿を複雑な心境で見守る淡い恋心を描いた歌詞は、宇都宮の甘いヴォーカルと木根の切ないギターの旋律と絶妙に相俟って心にじっくり沁みわたります。
シングルカットされてはいない曲ですが、TMファンなら誰もが知る名バラードナンバーです。ちなみに、私は昔この曲を秘かに想いを寄せている女子の前でカラオケで歌ったところ、潤んだ目で「私も『それ以上綺麗にならないで』なんて言われてみたいなー」と言われたので、実際に言ってみたところ「あなたにじゃない」と言われたほろ苦い思い出があります。でも、とても良い曲です。
第9位.TM NETWORK「Don’t let me cry(一千一秒物語)」
アルバム「Self Control」収録。ビビッドなイントロから始まるこの曲は、サビの歌詞のリフレインが印象的で、心にグッと刺さるような情熱的なところが好きです。
こちらの曲も10位に挙げた「Time Passed Me By(夜の芝生)」同様、シングルカットはされていないですが、名曲を選りすぐって海外のプロデューサーにリミックスを依頼して作成したアルバム「DRESS」にも収録されていることから見て、TMメンバーの中でも評価の高いナンバーであると言えるでしょう。ちなみに、私個人としてはリミックスバージョンよりもオリジナルバージョンの方が切ない感じがして歌詞とマッチするのでお勧めです。
第8位.TM NETWORK「Get Wild」
ベストアルバム「Gift for FANKS」収録。TM NETWORKの代表曲であるこのGet wildをベスト10から外すわけにはいきません(その割には順位が低めと言われてしまいそうですが・・・理由は後述します)。言わずと知れたアニメ「シティハンター」のエンディング曲ですが、ハードボイルドな作品の世界観とも素晴らしくマッチしている歌詞は、今聴いても色褪せることのないカッコよさがあって大好きです。
また、ダイナミックでありながら後を引くような余韻を感じさせる曲調は非常に立体的で奥深く、まさにTMサウンドの一つの完成形と言えるでしょう。聴くと気持ちが引き締まり、集中力が研ぎ澄まされる――私的にはそんな一曲です。
第7位.TM NETWORK「Resistance」
アルバム「humansystem」収録。疾走感のあるイントロから始まるこの曲は、力強いギターのビートと前向きな歌詞とが見事に一体となっていて、別れをテーマとした曲であることに気が付かないくらいです。また、この曲はシングルカットもされているのですが、当時の8cmシングルのジャケットがとてもカッコいいです。
いわゆる「ジャケ買い」でCDを買ったのは、この「Resistance」が初めてでしたが、ジャケットだけではなく当然曲の方もカッコよくて、当時小学生だった私がTMファンになる大きなきっかけとなった一枚でした。ちなみに、蛇足かもしれませんが、この曲も後にリミックスアルバム「DRESS」に収録されていますが、原曲の疾走感が全て取り去った重厚すぎるリミックスで愕然とした思い出があります・・・(個人差はあるでしょうが)。
第6位.TM NETWORK「Come on everybody」
アルバム「CAROL」収録。TM NETWORK絶頂期に発表されたナンバーと言っても差し支えないのではないでしょうか。キャッチーでポップな分かりやすい曲といった印象で、それまでTMを聴いていなかった層にも幅広く浸透した曲だったと記憶しています。紅白歌合戦でも歌われた曲ですね。
それまではどちらかというと通でスタイリッシュな音楽ファンに支持されてきた感のあるTM NETWORKが、ポップな色彩を少しづつ入れ始めた時期の一曲であるように私個人は思っています。後に日本の音楽界でトッププロデューサーとして君臨し、大量のヒット曲を量産することになる小室哲哉の隠れた原点が見える気がしています。リミックスアルバム「DRESS」にも収録されていますが、このリミックスはなかなか秀逸なので、興味のある方は是非とも聞いてみてほしいです。
第5位.TM NETWORK「Human System」
アルバム「humansystem」収録。モーツァルトの旋律の引用から始まるイントロがとても繊細で綺麗です(個人的には小室哲哉作曲のナンバーの中では白眉の芸術性があると思っています)。歌詞も詩的で美しく、もはや私は一つの物語・文学作品だとさえ思っています。人間と人間の出会いと別れ、運命の交錯・すれ違い――そんな哲学的示唆がこの曲にはたっぷり詰まっています。
また、このドラマチックな歌詞が宇都宮の叙情的な甘い声で歌いあげられると、感受性が揺さぶられ、心にしんみり沁みわたります。何度聞いても味わい深い名曲で、今でも心が疲れた時などに聴くと癒されます。
第4位.TM NETWORK「金曜日のライオン(Take it to the lucky)」
アルバム「Rainbow Rainbow」収録。TM NETWORKの記念すべきデビュー曲でもあります。この曲の魅力は、象の鳴き声やアフリカの雰囲気をシンセサイザーで表現するといった画期的な試みによって紡ぎ出された異国感と斬新な歌詞による世界観と近未来感にあると思っています。
フレッシュサウンドコンテスト優勝という肩書を引っ提げてメジャーデビューを果たしたTMには、当時まだ世間での認知度が決して高くはなかったシンセサイザーでの音楽を、その近代性や可能性とともに表現する必要があったのでしょう。その挑戦的な姿勢と時代の一歩も二歩も前を行く先駆性ゆえに、当時の聴き手からは高い評価を得るには至らなかったようですが、新しい音楽と時代を創るというTM NETWORKの意欲に満ちた傑作であると私は信じて疑いません。
第3位.TM NETWORK「GET WILD ’89」
アルバム「DRESS」収録。言わずと知れた「Get Wild」のリミックスバージョンです。どちらかというと「?」なリミックス作品が多いと個人的には感じる「DRESS」の曲の中で、間違いなくナンバーワンの出来でしょう。1分30秒以上にわたるイントロは、スタイリッシュで都会的な原曲に比べると野性的で原始的な印象ですが、曲のタイトル通りまさに”Wild”で私的には全然アリです。
また、この曲の大きな魅力はドーンと弾けるような間奏と、キーボードを駆使した「GeGeGeGeGe・・・Get Wild」のフレーズです。ライブでも小室と宇都宮が掛け合いを行うなど、大いに盛り上がる見せ場ですね。当時のバブル感を色濃く感じ取ることができるイケイケでパワフルな曲調ですが、今聴いても決して古臭くはないと思います。
第2位.TM NETWORK「BEYOND THE TIME(メビウスの宇宙を越えて)」
アルバム「CAROL」収録であり、アニメ映画「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」の主題歌です。この曲の魅力は何と言ってもその世界観が映画とぴったり合致しているという点でしょう。曲を聴くだけで映画のワンシーンワンシーンが鮮明に思い出されます。
戦わざるを得ない者たちの運命と、その戦いに翻弄される者たち、そしてその戦いの先に待っているもの――そんな切ないテーマを提示する曲で、聴くとついつい感傷的になってしまいます。この曲と言い、「Get Wild」と言い、TMの曲はアニメと親和性が高い気がしていますが、それはやはりTMの音楽性や世界観にいい意味で生活感や日常感がなく、先駆的で洗練された芸術的な感覚を大いに含んでいるからなのではないかと私的には思っています。
第1位.TM NETWORK「Come on Let’s Dance(This is the FANKS DYNA-MIX)」
元々はアルバム「GORILLA」に収録されている曲ですが、ベストアルバム「Gift for FANKS」収録のこのバージョンが私の中でナンバーワンです(イントロ等、僅かに違う部分があります)。傷ついて、ボロボロになっても、決して負けずに自分の可能性を信じて前を向く――そんなメッセージを含むこの曲は、当時のTM NETWORKが置かれていた不遇な状況やもがき悩み苦しむ姿をそのまま反映しています。
まさにそんなタイミングで発表されたからこそ、言霊が曲に乗り移り強烈な輝きを放った曲だと思っています。この曲が発表されてから30年以上が経ちますが、いまだにこの曲を聴くと、心が奮い立ち、生きる力が湧きます。私にとってはまさに人生の応援曲となっています。