アーバンギャルドおすすめの曲ランキングTOP10
他のどんな歌手にも真似のできない独特な世界観が好きです。また、メンバーの一人一人がソロとしても活躍しているので、各自が高い能力を持っていることがわかります。過激な歌詞の曲もありますが、時折感じられる深い優しさに感動します。
第10位.アーバンギャルド「あした地震がおこったら」
アーバンギャルド「あした地震がおこったら」がおすすめの理由
東日本大震災をテーマにした曲ですが、曲の中では東京が被災地になっています。浜崎容子の美しい歌声が淡々と東京の大惨事を歌い上げるところはゾッとしますが、曲が終盤に近付くにつれて、天災に対する無力感や悲しみが伝わってきます。地震によって今までの生活が全部なくなって消えてしまう、ということを全体を通して伝えているのですが、バラード調ではなく、あくまでも綺麗なメロディーでともすれば可愛らしい合いの手も入るので不気味さも感じられます。どうしようもない天災に対して、どうすることもできない人間の小ささを実感する曲です。
第9位.アーバンギャルド「コインロッカーベイビーズ」
アーバンギャルド「コインロッカーベイビーズ」がおすすめの理由
村上龍の小説をモチーフにした曲である。現代人に対する皮肉や宗教色が強い一曲となっている。だが、メロディー自体はとてもキャッチ―で、とても聞きやすい。サビも「コインロッカーベイビーズ」と繰り返すだけなのだが、ついつい口ずさんでしまう。また、アーバンギャルドの各パートのソロなどがうまく入り込んでいるので、バンドとしても完成度が高い曲だと感じる。浜崎容子のボーカルは相変わらず高音が特徴であるが、時折入る松永天馬のサポートボーカルがいい味を出している。正直歌詞は難解だが、ロック調で乗りやすい曲だと感じる。
第8位.アーバンギャルド「ワンピース心中」
アーバンギャルド「ワンピース心中」がおすすめの理由
曲ももちろんだが、MVもおすすめの曲だと思っている。全編を通して水中で撮影されており、ワンピース姿の浜崎容子が水の中で踊ったり戦ったりする。MVに表示される歌詞は松永天馬の直筆で、なんとなくレアな感じがする一曲である。アーバンギャルドの初期の曲は少女趣味の曲が多く、そのあとはどんどん社会風刺のようになっていくのだが、この曲は初期に立ち返ったかのようなワンピース賛歌である。また、中盤の松永天馬のラップがいい味を出している。代表曲の「セーラー服を脱がないで」を彷彿とさせる一曲だと思っている。打ち込みもかっこいい。
第7位.アーバンギャルド「ラブレター燃ゆ」
アーバンギャルド「ラブレター燃ゆ」がおすすめの理由
アーバンギャルドの醍醐味は、歌詞の中にちりばめられた教養である。この曲も歌詞の中にあらゆる隠喩が含まれていて、聞きながらニヤッとしてしまう。ラブレター燃ゆは届かない恋の行方を描いた曲である。恋をした熱のせいでラブレターが燃えてしまった、というストーリーである。この曲は全体を通して童謡の歌詞の引用が多くて、他の曲に比べてやわらかい雰囲気であるが、途中から松永天馬のラップでそのやわらかさをぶち壊すまでがアーバンギャルである。ギターソロもロック調でとてもかっこいい。バックで速弾きしているピアノも特徴的である。
第6位.アーバンギャルド「シンジュク・モナムール」
アーバンギャルド「シンジュク・モナムール」がおすすめの理由
イントロの裏で叫んでいる松永天馬から始まる。インパクトはかなり強烈だ。韻を踏んでいる歌詞も艶やかで浜崎容子の魅力を最大限に引き出している。この曲は初期のようなガーリーさを捨てて、どちらかというと椎名林檎の和風ロックのような雰囲気をまとっている。この曲は自殺願望のある東京の少女をモチーフに歌っている。アーバンギャルドは病んでいる女の子をテーマにすることが多いので、ありがちな歌詞の内容ではあるが、「死ぬな」というメッセージをそれとなく伝えてくる曲である。曲の後半からは希死願望から生きる渇望を歌い上げていて、変化に富んだ曲である。
第5位.アーバンギャルド「都会のアリス」
アーバンギャルド「都会のアリス」がおすすめの理由
山手線の各駅をモチーフにした曲である。なじみのある駅名がたくさん出てくるので、ついつい口ずさんでしまう一曲だ。また、MVに出てくる女子高生たちがどれも量産系で、画一的なのが面白いと思う。女子高生の面倒でややこしい心理を如実に表しているところがこの曲の好きなところである。アーバンギャルドには「都市」というモチーフが不可欠なのだが、この曲は都市に生きる女子高生のしんどさやつらさを前面に押し出していて、理解はできなくとも想像することはできる。浜崎容子がいつまでも女子高生役が似合っていて素晴らしいと思った。
第4位.アーバンギャルド「魔法少女と呼ばないで」
アーバンギャルド「魔法少女と呼ばないで」がおすすめの理由
魔法少女というから、まどマギのことかと思ったがそうでもないらしい。ここでいう魔法少女とは、日本の都市に生きる少女たちのことらしい。歌詞が結構過激なのだが、浜崎容子のささやくような可愛らしい声で曲が始まっていくので、とても聞きやすい。少女が大人になっていく過程の葛藤を描いた曲なのだが、たしかに自分は幼いころこういうこと思っていたなーとついつい思い返してしまう。少女が時には過ちを犯しながら、周囲に反発しながらも成長する過程が歌にこめられていて、浜崎容子は永遠の女の子なんだな、と思いながらいつも聞いている。
第3位.アーバンギャルド「水玉病」
アーバンギャルド「水玉病」がおすすめの理由
アーバンギャルドの代表曲のひとつである。初潮が始まった少女の気持ちを歌った曲である。普通の歌手はこれを歌にすることには抵抗があると思うが、アーバンギャルドにタブーは存在しないのだな、と感じられる一曲である。この曲はアーバンギャルドの初期の曲なので、もちろん歌詞は過激でありつつも極限までガーリーでポップである。しかし、松永天馬の激しいラップも健在であり、全体的に混沌とした雰囲気の中で始まり、終わる。ラップの中にたくさんの固有名詞が出てくるのでどこまで理解できるかと自分を試すのも面白い遊びだと思っている。
第2位.アーバンギャルド「病めるアイドル」
アーバンギャルド「病めるアイドル」がおすすめの理由
この曲が発表されたのは、AKBなどのアイドルの全盛期だったように思う。自分の心を押し殺してアイドルとして活動する彼女たちの曲を代弁した曲である。また、MVの中でアイドルになりきるアーバンギャルドのメンバーたちの動きがコミカルでとても面白い。曲はアイドルソングのようなキラキラした装飾が多様されているが、歌詞はアイドルの孤独が全面に押し出されていて、しっかりと聞くと怖くなってくるほどである。サビのダンス部分ではリストカットをする動きをしていて、こういう闇の部分がアーバンギャルドらしいな、といつも思う。
第1位.アーバンギャルド「都市夫は死ぬことにした」
アーバンギャルド「都市夫は死ぬことにした」がおすすめの理由
ベロニカは死ぬことにしたのパロディーソングである。都市夫というのはアーバンギャルドのマスコットのキューピー人形のことである。歌詞は全体的に意味がわからないのだが、わからないなりに魅力を感じるので好きである。大半の曲は浜崎容子がメインで歌っているのだが、この曲は松永天馬がメインボーカルを務めている。そのせいか、全体的に不気味な雰囲気である。だが、松永天馬と浜崎容子のユニゾン部分はとても不思議に共鳴しており、魅力を感じる。最後は声と楽器が入り交じり、混沌とした雰囲気になるのだが、こういった雰囲気こそがアーバンギャルドの真骨頂である。