Duran Duranおすすめの曲ランキングTOP10

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Duran Duranおすすめの曲ランキングTOP10

今からおよそ41年前の1978年、幼馴染であるニックローズ(キーボード)、ジョンテイラー(ベース。結成当初はギター担当)を中心にイギリスはバーミンガムで結成された。その年、ロジャーテイラー(ドラム)が加入するものの、ボーカルとギタリストが定着せず数々のメンバーチェンジを経たが1981年、サイモン・ル・ボン(ボーカル)、アンディ・テイラー(ギター)、を加えた5人組でデビューした。
パンクやニューウェーブ、ハードロックなど様々なジャンルのロックが生まれた70年代から次世代の80年代へ移り変わるこの時代、音楽業界はビジュアル面でのメディア戦略も課題となっていた。そんな中、それまでのバンドマンのイメージとは遠くかけ離れた、モデル並みのルックスとファッションに身を包んだメンバーが揃ったのは、奇跡というか、時代の申し子というべきか、正にその時代にフィットしたメンバーだった。そのため、これは女性をターゲットとしたレコード会社の戦略的バンドと捉えられたりもしたが、演奏はもちろん自ら曲も書き、自らの意志でメンバーを集め結成した、れっきとしたバンドだ。サックスやパーカッション等アディショナルなパートをのぞき、骨格となるパートは全て彼らの演奏によるものだ。ニューウェーブやソウルの影響が見られ、ニューロマンティックという新しいジャンルを生んだ彼らの演奏は誰にも似ていない、独自の音楽を作り出した。今の耳で聴くとレコーディング技術面での音のスカスカ感は否めないが、楽曲や演奏力の点では全く色あせていない、いつまでも新鮮さを放つほど珠玉の名曲が盛りだくさんだ。

 

 

第10位.Duran Duran「Planet Earth」

Duran Duran「Planet Earth」がおすすめの理由

1982年2月、数々のメンバーチェンジを経てようやくデビューにこぎつけた、彼らの記念すべきデビューシングル。70年代後半から流行し始めたディスコミュージックを意識し"踊るのにふさわしいアレンジを施した曲といえるものの、ディスコとは全く違う、彼らならではのダンスミュージックだ。この曲にスパンコールスーツやミラーボールは似合わない。またサイモンの紡ぐ言葉は詩人的なもので、個人の心情や内省的な姿勢であり、バックで鳴り響く跳ねたリズムとは対照的だ。デビュー曲にして既に自分達のスタイルを確立している。才能は勿論だが楽器の演奏も相当量の練習を積み重ねたことだろう。

 

 

第9位.Duran Duran「Girls on Film」

Duran Duran「Girls on Film」がおすすめの理由

1stアルバム収録、3枚目のシングルとして1981年リリース。ロジャーの軽快なリズムにジョンの跳ねたベースライン、その空いたスペースに食い込むアンディのギター、この3人が作る骨格に彩りを付けるような、空間を作るニックのシンセサイザー。そして艶っぽいサイモンのボーカルが始まると一気にデュランデュランの世界へ引きずりこまれる。メロディもとてもキャッチーで親しみやすい、優れたポップソングと言える。インストパートを長尺にしたナイトバージョンも存在するが、曲の長さを感じさせず、むしろシングルのショートバージョンでは物足りないくらいの優れたアレンジに仕上がっている。間奏後から徐々に盛り上がり、ラストのパーカッシヴなドラムと切れ味鋭いギターソロは圧巻!盛り上がりがピークまで達したところでフェードアウトし、聴いた後に爽快感を残すニクい演出だ。

 

 

第8位.Duran Duran「NOTORIOUS」

Duran Duran「NOTORIOUS」がおすすめの理由

パワーステーション、アーケイディアと二つのプロジェクトを経て1986年発売された4thアルバムのタイトルトラック。ドラムのロジャーに続き、ギターのアンディもレコーディング中に脱退するという苦難を乗り越えてリリースされた本作は、3rdアルバムまでのサウンドとは大きく変わり、よりダンサブルでソウルミュージックに近づいた仕上がりになっている。アルバムごとに新たな試みに挑戦してきた彼らが、メンバー脱退を乗り越えさらなる飛躍を目指した意欲作。もし、オリジナルメンバーが揃って作ったらこうはならなかっただろうと、想像を膨らませるのも面白い。

 

 

第7位.Duran Duran「My Own Way」

Duran Duran「My Own Way」がおすすめの理由

ジョンテイラーの要所に入るスラップがカッコいい、1982年発表のシングル。アルバムには2ndの「Rio」に収録。音のスペースを上手く使い、自然と体を動かしたくなるようなこの曲のイントロに象徴されるように、彼らの演奏力の高さは意外と評価されていないように思う。そのずば抜けたルックスの良さから、評論家連中の妬みを含んだゴシップに過ぎないのだが、ライブ演奏もカラオケとの疑惑が上がったほどだ。確かに最新技術を駆使したシンセサイザーやシーケンサー、またはプロデューサーによる恩恵も大きいかもしれないが、紛れもなく彼らが書いた曲であり、演奏も彼ら自身によるものだ。アイドルバンドというにはあまりにもったいない、実力派のバンドであることがこの曲においても垣間見られる。

 

 

第6位.Duran Duran「New Religion」

Duran Duran「New Religion」がおすすめの理由

2ndアルバム「Rio」収録。発売当時のレコードではB面のトップに配置され、イントロのニックの奏でる神秘的で奥行き深いシンセがA面に収録された、いわば「ヒット路線狙い」とは一味違うぞ、と予感させる。ジョンのベースラインはどの曲においても、それほど難しいことはしていないのに、印象的で耳に残る美味しいフレーズを弾いているが、この曲のベースもとにかくクールで印象的。憶測だが、これはサイモンの書く意味深な歌詞にメンバーが触発されて生まれた産物と思われる。間奏部のアウトフレーズを要所に入れたベース、続くラップ調で畳み掛けるボーカルが彼らの新しい試みに挑戦するポジティブな姿勢を感じさせる。

 

 

第5位.Duran Duran「Save a Prayer」

Duran Duran「Save a Prayer」がおすすめの理由

2ndアルバム「Rio」収録。ニックの宇宙を連想させるイントロが印象的なシングルリリースもされたこの曲は、ダンサブルな彼らの代表曲とは一線を画す、男女の一夜限りの刹那を歌ったもの。タイトルから宗教的な匂いを感じるが、全く関係がないようだ。当時のアイドル的なバンドがこういう歌詞を歌っていたとは驚くばかりだが、そこが並みのバンドではない理由の一つだろう。日本でも絶大な人気を誇っていた彼らだが、甘く、優しく、切ない声に乗せて歌い上げるサイモンの歌詞を、ダイレクトに聴き入っていた英語圏の女子ファンはうっとりして聴いていたことだろう。

 

 

第4位.Duran Duran「Lonely in Your Nightmare」

Duran Duran「Lonely in Your Nightmare」がおすすめの理由

2ndアルバム「Rio」の三曲目。多数のヒットシングルを生み出したこのアルバムの中では抑揚があまりなく、ヒットを狙ったてらいもないためあまり目立たないが、こういった目立たない曲の中にこそ、ミュージシャンの真骨頂が見られると思う。サイモンのサビのボーカルは淡々と歌い上げているが、重厚なコーラスでインパクトある歌声だ。そしてこの曲の特筆すべき点は、なんと言ってもジョンテイラーのベースだろう。フレットレスを巧みに使い、悪夢の中での孤独を歌う歌詞を増幅するかのような暗闇を表現する音色だ。妖艶な音色を奏でるという点ではミックカーンに通じるものを感じる。Japanにおけるミックカーンはデビッドシルビアンに劣らないほどバンドサウンドの要、なくてはならないほどの存在感であったが、ジョンのベースもそれほどの個性的な音作りの持ち主。他メンバーももちろんそうだが、紛れもなくデュラン・デュランになくてはならないプレイヤーでありながら、ミックほどの評価は得られていないのが残念でならない。こういったプレイも出来るんだと、このバンドの可能性の幅広さと奥深さを感じさせる曲だ。

 

 

第3位.Duran Duran「The Reflex」

Duran Duran「The Reflex」がおすすめの理由

1983年リリースの3rdアルバム「Seven & The Ragged Tiger」のオープニングナンバーにして、バンド最大のヒットを生んだシングル。シングルバージョンのミックスはナイルロジャースが担当し、「fle fle fle 」とサイモンのボーカルをサンプリングした画期的なミックスに仕上げ、アルバムバージョンとは比べものにならないほど強烈なインパクトを残す出来となった。またサイモンのボーカルは色気に加えてより歌唱力がパワーアップし、強力なミックスにも負けないくらい存在感ある声に成長した。その一方で歌詞はより抽象的となり、キャッチーなメロディとは対照的な不思議な世界観を作り出している。

 

 

第2位.Duran Duran「Is There Something I Should Know?」

Duran Duran「Is There Something I Should Know?」がおすすめの理由

クイーンの「We will Rock You」を彷彿とさせる、「Please Please tell me now!」と強力なイントロの歌い出しで一気にピークまで盛り上げる、1983年リリースのシングル曲。日本のCMにも採用され知名度が一気に増した。アルバムには後に、ジャケットを一新し再発された1stアルバムに組み込まれる形で発売されたが、リリース時期としては2ndの「Rio」と3rd「Seven & The Ragged Tiger」の間である。3rdアルバムに組み込まれなかった理由は、音を聞けば一目瞭然である。3rd制作に取り掛かった時期、彼らは既に新しい試みを模索しており、完全に過去の音から決別しようとしていた。この曲は、チャートNo1シングルのなかった彼らがシングルヒットを狙ってリリースしたものであり、当初からアルバム用としては考えていなかったためであろう。抽象的な歌詞の羅列に彩られた歌詞の曲群に、対人間のストレートな対話形式の歌詞は、3rdアルバムには似合わない。バンドとして成熟する直前の姿がこの曲に表れているという点で非常に面白い。

 

 

第1位.Duran Duran「Rio」

Duran Duran「Rio」がおすすめの理由

1982年リリースの2ndアルバムのオープニングを飾るタイトル曲。テープの逆回転と思われるイントロのSEが新しい世界の始まりを予感させ、ワクワクする。シングルバージョンではこの部分がカットされているのが残念。これがあるのとないのとでは印象が全く違う。続いて激しく動き回るベースとドラム、シーケンスを駆使しトロピカルな空を連想させるシンセサイザー、その間を縫ってアンディの歪んだギターが舞い込んでくる。五つの楽器がお互いの音を引き立ててくれるかのような、素晴らしい調和を奏でている。1stアルバムではニューロマンティックという新しいジャンルを打ち出した画期的な音の集合体であったものの、どこか色合いのない、暗い雲に覆われたモノクロームの印象が強かった。転じてこのRioをはじめとする収録曲はジャケットの基調色に象徴されるように赤の色合いが強くなり、南国の太陽のように強い日差しが降り注ぐような印象を強く受ける。各楽器隊から出す音のバリエーションが増えたことも要因の一つだが、彼らのアルバム作りに対する真摯な姿勢が音に現れているというのが大きな理由だろう、コンセプトをしっかりと持ち、一貫したテーマ作りを完遂しているのが見て取れる。