LUNA SEAおすすめの曲ランキングTOP10
90年代の邦楽界に巻き起こったヴィジュアル系ブームを代表するバンドの一つです。他のバンド比較した場合の長所としては、特に演奏能力と編曲能力の高さが上げられる事が多いです。大衆的で受けの良いシングル曲を発表する裏で、アルバム収録曲の中では常に新たな表現や技法を実践し、その姿勢と楽曲の完成度は国内外問わず高い評価を受ける事が多いです。
第10位.LUNA SEA「LOVELESS」
LUNA SEA「LOVELESS」がおすすめの理由
4thアルバム「Mother」の1曲目を飾るこの曲は正に「開幕」という言葉が似合う完成度です。冒頭の張り詰めた空気から冷たく鋭いアルペジオにが加わり、悲しさと緊張感に満たされる空気から、その中での嘆きや叫び悲しみを経て、やがて美しいサビによって希望や温かさが表現されています。聴いていると(今はどうでも)この先に救いはあるかもしれない、望みはあるかもしれない。と励まされているような気にさえなります。LUNA SEAの曲の中でも、特に各パートのメロディーや展開の中にドラマ性を見出せる曲だと思います。ライブのセットリストの1曲を飾る事も多い人気の曲です。
第9位.LUNA SEA「DESIRE」
LUNA SEA「DESIRE」がおすすめの理由
5thシングルとリリースされたこの曲は、今まで彼らが今まで見せてきた、激しいロック調の集大成の様な曲で、今までの曲に見られた激しさや疾走感はそのままに、しかしどこか棘が抜けた様な少し落ち着いた雰囲気も醸し出していると思います。故に今までにLUNA SEAに興味が無かった方も聞きやすく受け入れやすい曲です。楽曲的にはクイを多用したわかりやすい楽曲ですが、ベースララインの付け方がかなり独特で格好良く、ベース趣味の方の人気も高い曲です。万人に受ける面とマニアに受ける面、相反する二面を持ったLUNA SEAというバンドを表現したような曲です。
第8位.LUNA SEA「SLAVE」
LUNA SEA「SLAVE」がおすすめの理由
2ndシングル「IN MY DREAM (WITH SHIVER)」のカップリング曲で一般的な知名度は低めですが、彼らを語る上で決して外せない曲です。この曲はかなり古い曲で荒々しさや刺々しさを感じるハードな曲になっており、鋭い音色のギター、目まぐるしく変化するドラムビートの中に「普通の曲は作らない」という若かりし頃からの彼ら熱意が感じ取れます。SLAVEという言葉ははLUNA SEAのファンクラブの名前にも使われていますが、特にこの曲がファンをイメージして作られた、という事は無いようです。しかしヒットする以前から今日まで、ライブのセットリストに上がり続ける、メンバーにもファンにも特別な思いで愛され続けている曲です。
第7位.LUNA SEA「JESUS」
LUNA SEA「JESUS」がおすすめの理由
3rdアルバム「EDEN」の1曲目を飾るこの曲は、ファンの間では隠れた名曲として名高い1曲です。シンプルかつ力強く打ち込まれるドラムを皮切りにぬねぬねと捻じ込まれるギターの何ともクールかつ不穏な雰囲気で始まるですが、サビに突入した途端、伸びやかで開放的な楽曲と変貌を遂げます。まるで深い嘆きの中から儚い祈りを放つ様にも思えるその変化は非常に劇的で美しく、私の周囲でも何人ものシングル派のファンが虜にされてきました。こうした「楽曲のドラマ性」はLUNA SEAの楽曲の特徴の一つですが、これ以降の作品と比べても遜色の無い出来だと思います。
第6位.LUNA SEA「wish」
LUNA SEA「wish」がおすすめの理由
1992年発売の2ndアルバム「IMAGE」の12曲目、アルバムの最後を飾る曲です。メジャーデビューしたばかりの頃に作られたこの曲は、当時のLUNA SEAの中では非常に珍しく、非常に明るく前向きな曲となっています。メジャーコードとクイのリズムを多用し、歌詞は喪失感の中から小さな希望を見出す…切なくもどこかキラキラとした輝きを放つこの曲は、長年ライブの最後を飾る定番曲として使用され、私達ファンの心を長年癒し、支えてきました。アルバム曲ですがダントツで知名度が高く、「LUNA SEAは知らないけどこの曲は好き」という方を何人を見てきました。非常に広く受け入れやすい曲だと思います。
第5位.LUNA SEA「Dejavu」
LUNA SEA「Dejavu」がおすすめの理由
メジャーデビュー後にリリースした2ndアルバム「IMAGE(1992)」の2曲目に収録されている曲で、LUNA SEAの歴史の中でもかなり古い曲です。これもシングル曲では無いので一般的な知名度は低めですが、スリリングな楽曲に切なく激しいメロディと歌詞が調和し、ライブでも大変人気の高い曲です。しかし特筆すべきなのはこの曲に込められた楽曲的な拘りで、Aメロ部分の伴奏部分において、「ドラム・ベース・ギター1・ギター2の4つのパートのアクセント部分を半拍ずらす」という珍しい試みを行っています。耳を澄まして聴くと、バスドラムとベースから入り、片方のギターが持ち上げ、そこにもう片方のギターが絡み、それをドラムのタムが流す…という、とても不思議なグルーヴを聴く事ができます。安易な楽曲を目指さず、常に実験的で拘りを持つという彼らの音楽に対する姿勢を強く感じ取れる曲です。
第4位.LUNA SEA「IN SILENCE」
LUNA SEA「IN SILENCE」がおすすめの理由
1996年に発売された8thシングル曲です。LUNA SEAと言えば激しいロック調の曲が人気で、この曲をTOP10に挙げる人は中々少ないのですが、私にとってはとても彼ららしい、オススメしたい曲の一つです。伸びやかで爽やかに空を翔る様なヴォーカルが印象的ですが、それを支える楽曲郡の素晴らしさにも注目です。イントロで不思議な浮遊感を伴った高い音のギターは2パートの重ね録りに聞こえますが、実はエフェクター(ギター等の音の音色を変える機材)を全く同じ種類の物を二つ重ねて、減衰を伴ったこだま現象を引き起こした1本のギターで演奏されています。この不思議な大気の下にあるのは、彼らの音には珍しいアコースティックギターの音色。乾いた音が過去を切なく振り返るヴーカルを包みこみ、歌詞に説得力を持たせます。その言葉をドラマティックに盛り上げるドラミングと、ストイックに我を抑え、全てを支え続けるベース(ひたすら16音符で弾き続ける音が聴こえるでしょうか?)。そしてもう一度ヴォーカルに耳を澄ませてみましょう。…高い技量と表現力を持った5人が、技術的な工夫を凝らして、全く別の物を演じているのです。そう、この「演奏」は正に、「奏でて」「演じている」曲なのです。
第3位.LUNA SEA「Rain」
LUNA SEA「Rain」がおすすめの理由
彼らの知名度を大きく高めた3rdシングル「ROSIER」のカップリング曲です。ミドルテンポのバラード…とでも言うべき不思議な曲です。曲調としてはギターはおろかベースの音まで歪みきっていますが、その歪みには攻撃性などは無く、例えるなら「虚無感の洪水」とも言えるべき、行き場の無い感情の奔流が表現されています。その「激しい空虚感」の上で、豊かに感情表現をしてみせるドラム。打楽器でここまで抑揚を付けられる人は中々無いというレベルです。この様な音の方向性は当時の音楽シーンでは珍しかったと思いますが、後にオルタナティブロックというジャンルの中でこの様な方向性が流行した様に思うので、ちょっと時代を先取ってしまったのかもしれませんね。当時のファンも改めて耳にして欲しい完成度の高さです。
第2位.LUNA SEA「G」
LUNA SEA「G」がおすすめの理由
「LUNA SEAの曲で一番格好良いリフはどれ?」という質問に対し、最も回答として挙げられる事が多いであろう曲です。5thアルバム「STYLE」(1996)の2曲目に収録されている、LUNA SEAの中でもとりわけハードな曲です。アップテンポで暴力的に奏でられるギターとそれに張り付いたベースが、まるでハンマーで殴られた様な衝撃をドリルの様に捻じ込んできます。そのグルーヴをクールに切り裂くもう1方のギターと、スリリングに叩き込まれるドラムも一体となり、まるで4人がリフを演奏する為だけに演奏している気さえします。何より凄いのがここまで正確な演奏をライブで実現してしまう彼らの演奏力の高さでしょう。アルバム曲なのでご存知無い方もいらっしゃると思いますが、是非一度ライブ映像への動画リンクをご覧になって頂きたいです。
第1位.LUNA SEA「ROSIER」
LUNA SEA「ROSIER」がおすすめの理由
1994年に発表された彼らの3rdシングル曲で彼らの知名度を大きく引き上げたのがこの曲です。激しく、時に切なく、感情的な表現を「分担」してきたこれまでの楽曲とは正反対に、ひたすらの「音の一体化」を目指した楽曲です。一聴した時の衝撃も相当の物ですが、個々の技術がこれほどの高い親和性で発揮された曲は他にないと思います。細かい工夫と拘りが作為的過ぎないレベルで編み込まれており、音楽に触れた事がある人ならば、聴けば聴くほどに新たな発見をする事でしょう。その高まりきったグルーヴ感は独自のレベルに達していると言えます。私の周囲でも、LUNA SEAや音楽に殆ど興味が無かった者を一度に惹きつけ、魅了していった曲です。個人的にLUNA SEAの曲はどれも大好きで、1位を決めるという事は難しい事なのですが、私の前で初めてこの曲を聴いた人達のあの輝いた瞳を思い出し、この曲を1番に挙げさせていただきました。